その言葉に気をつけて!

 こんにちは、沙耶です。日本語には波長が合うという言葉があります。波長とは波の一周期の長さのことで、波長が同じ電磁波は周波数も同じです。ラジオのツマミで受信する電磁波の周波数を合わせることから、考え方が通じ合うことを「波長が合う」と言います。

 オカルトの世界ではチャネリングや引き寄せなどで神や精霊などの形而上的な存在とコンタクトを取るために周波数を合わせるなどと言うことがあります。私はこの表現が誤解を生んでしまうため、避けるべきだと考えています。今回はそんな科学とオカルトで間違えやすい表現を紹介しようと思います。

周波数

 科学で言う周波数とは、1秒間に何回振動するかという数です。地球上では様々な周波数の電波が飛んでいますが特定の周波数の電波のみを受信する回路は簡単に作ることができるので、放送局ごとに発信する周波数を変えることで受信側は受信する放送局を選ぶことができるのです。

 一方、チャネリングでいう周波数は数ではなく、ラジオでチャンネルを合わせることに例えた表現です。それにもかかわらず、ひどい場合は「周波数から情報を得る」という書き方をする人もいますが、周波数からは1個の数の情報しか得られません。比喩として使う分にはいいと思いますが、あくまでも比喩なので真に受けてはいけません。

 オカルトでありながら周波数を科学的な意味で使っている例としてはソルフェジオ周波数があります。その周波数の音を聞くことで心身に様々な作用が起こると考えられている周波数です。

次元

 次元という言葉は科学の中でも意味がいくつかありますが、根本的な意味は空間に座標を置くとき、最低いくつの数を使わなければならないかということです。空間とは物理的な空間以外にも「質量と速度の空間」「力と距離の空間」のような抽象的な空間も考えます。

 一方、オカルトでも次元という言葉をよく使われます。「高次元の存在」というときの使い方は「程度」「レベル」と同じ意味で次元という言葉を使っています。日常で使う「次元が違う」という言葉と同じ使い方です。また、「異次元世界」のように、世界の構成要素という意味で使うこともあります。

 次元という言葉の問題は、物理学の超弦理論で言われる11次元のような言葉をオカルト的に解釈して「自分たちは思っていたよりレベルが高い存在だ」と思ってしまうことです。特に「11個の世界を包括している世界だ」と解釈しているサイトもあり、そこから始まる考察は似非科学以外の何者でもありません。また、4次元が時間なら5次元は何だという見当はずれな議論がされている場合もあります。四次元時空についてはこちらで紹介しています。

エネルギー

 科学で言うエネルギーとは、仕事をする能力のことです。位置エネルギーの場合は重力×高さであり、運動エネルギーの場合は重さ×速度×速度÷2です。宇宙全体ではエネルギー保存則が成り立っていて、何もない所からエネルギーが出てきたり突然消えたりすることはありません。

 一方、オカルトでは生命エネルギーという科学的に定義されていない言葉を使うことがあります。これはヨガでの「気」のことを指すことが多く、電気エネルギーなどに変換することは考えられていません。日常的にエネルギーという言葉を使うときの「気力」のような意味で使っていると考えた方が自然です。また、波動エネルギーという言葉が使われることもありますが、こちらは使っている人によって示しているものが違う定義されていない言葉です。

オカルトは似非科学じゃない!

 もし科学と矛盾するオカルトが生まれたら、そのオカルトは科学の領域です。なぜならそのオカルトは既存の科学理論を覆す新たな発見に他ならないからです。ニュートンの万有引力の法則も発表当初はアリストテレスの理論に反するオカルトと言われていましたが、見事に科学を覆しました。

 しかし、科学の言葉を都合よく解釈し新たな理論を作るのはオカルトですらなく、ただの似非科学です。そうならないためには、どういう意味でその言葉を使っているのかを明確にすることが重要になります。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。