古代中国にあった東洋の科学って?

 こんにちは、沙耶です。現在私たちが科学と呼んでいるものは西洋の文化の中から生まれた体系です。しかし物理法則そのものは東洋と西洋で変わるものではありません。一般に科学の発展と言うと西洋のことになりますが、その間に東洋、特に中国ではどのような科学的発見があったのでしょうか。今回は中国の思想と科学の関係を紹介します。

世界の始まりと元素

 古代ギリシャでの哲学において、プラトンは一者から万物が流出したと考えました。これに対して、中国では陰陽思想があります。陰陽思想とは原初に存在する太極という混沌としたものが陰と陽という2つの気に分かれ続けることで万物が生まれたとする考え方です。陰と陽がさらに分かれて4つになったものを四象、さらに分かれたものを八卦と言います。

 また、古代ギリシャでの哲学でアリストテレスは4つの元素によって世界ができていると考えました。一方で中国では五行思想があります。五行とは万物が木火土金水の5種類の元素によってできているという考え方です。木は燃えて火を生み、火は灰として土を生み、土の中で金が生成され、金に凝結した水が生まれ、水が木を育てる、などとそれぞれの元素が関係し合います。

 陰陽思想と五行思想を合わせて陰陽五行思想と呼ぶことがあります。陰陽五行思想において五行それぞれを陰と陽に分けた10個の要素を十干と言い、甲乙丙丁など現代の日本でも使われています。また、十干と十二支で60通りの組み合わせを作ったものが干支で、甲子園の甲子、戊辰戦争の戊辰などで使われていたり、60歳で干支を1周したのを還暦として祝ったりしています。

古代中国の発明

 西洋ではメスメルという医者が動物磁気を発見したとし、磁気を使った治療法がメスメリズムとして広まりました。古代中国でも磁気を特別な力を持つものだという思想があります。

 古代中国で発明された有名なものの中に羅針盤があります。羅針盤とは今で言う方位磁針のことで地磁気によって方角を調べるためのものですが、磁気が科学的に解明されるのは数千年後のことです。当時は羅針盤の方向が気の流れであると考えられていて、これが風水に発展していきます。

また、古代中国では火薬が発明されたことも知られています。西洋では錬金術によって不老不死を与える賢者の石を追い求めていましたが、中国の道教でも煉丹術という不老不死の薬を作る試みがされています。そして煉丹術の中で副産物として火薬が生まれました。そして特筆すべきなのは西洋錬金術との類似です。西洋錬金術では硫黄、水銀、塩の3つを三原質としていましたが、煉丹術は硫黄と水銀の化合物である硫化水銀から霊薬を作る試みです。数ある物質の中から硫黄と水銀をたまたま選んだという点で東西に共通点があります。

日本に伝わると

 中国で起こった思想は日本に入って来ることがありますが、その多くは日本の中で独自に発展していきます。特に現代では干支のように言葉にだけ残っていたり、風水のようにおまじないとして残っていたりします。ここに現代の日本人が西洋で言う魔法を使うためのヒントが隠されているのではないでしょうか。

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